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風車めぐり時々レビュー

【風車めぐり】 第29弾 : 男鹿風力発電所

シリーズでお届けする【風車めぐり】は、全国の風力発電所を訪れた記録を紹介するシリーズ。
どこか普段と違う不思議な雰囲気でいて、風が気持ち良い高台にあることの多い風力発電所
そんな風力発電所の様子や感想などをお届けします。

第29弾は、秋田県男鹿市にある、男鹿風力発電所(おがふうりょくはつでんしょ)。

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風力発電所データ】
名前  : 男鹿風力発電所
場所  : 秋田県男鹿市
規模  : 28.8MW (2.4MW x 12)
風車数 : 12基
営業開始: 2014年12月
見学設備: なし
駐車場 : あり
接近  : 不可
その他 :

【風車データ】
メーカー : 三菱重工 (日本)
風車型式 : MWT-95/2.4
単基出力 : 2.4MW
タワー高 : 80m (推定)
ローター径: 95m
受風方式 : アップウインド
増速機  : なし


【アクセス】
道路状況 : 舗装路 / 未舗装路

地図の中心付近は、風力発電所の北端、駐車場の位置を示しています。
衛星画像表示に切り替えていただくとわかりやすいです。

前回紹介した、八竜風力発電所から秋田県の国道101号線をさらに南下し、男鹿半島の先端の方へ進んでいくと、あらたな風車群が現れます。
ちょうど宮沢海水浴場のすこし南の辺りです。それが男鹿風力発電所
管理道にはすべてゲートがあり立ち入ることは出来ませんが、それよりさらに海沿いの未舗装路沿いに風車をみることができます。

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この風力発電所の風車は、第2弾の福浦風力発電所で紹介したものの姉妹機、三菱重工のMWT-95/2.4型が使われています。
福浦風力発電所のものはローター径が92mのものでしたが、こちらは95mと少し大型化・改良されたモデルです。
ナセルの形は特徴的で、ひと目で三菱重工のものと分かる形をしています。
また、大型化したローターの空力荷重の低減のため、翼の先端が尖っているのもこの風車の特徴です。
発電量も2.4MWと、国内では最大級の風車です。

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秋田県男鹿半島にある宮沢海水浴場のあるあたり、海岸沿いにそって並んでいるのが男鹿風力発電所です。
2.4MWという最大級の風車が並んでいる姿は壮観である上、海沿いにあるので雄大さも感じます。
接近できないので大きさを感じにくいですが、遠くからでも大型であることははっきりわかります。
海沿いの未舗装路をゆくと、火気厳禁の看板とともに見慣れない設備が現れます。

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このあたりは天然ガスと石油の油田であるので、その採掘設備です。
油田と風車という異色のコラボが見られるのもこの風力発電所の特徴です。
またこの未舗装路が少し高いところにあるため、海を見渡せ、ちょっと日常とは離れた雰囲気もあり、不思議な気分に浸れます。

アルバム: [男鹿風力発電所]
20160812 男鹿風力発電所


*見学設備とは、説明用看板などが設けてあるか、見学のために近づけるようになっているかなど、見学者を受け入れる用意があるか、見学者が訪れる前提で発電所が整備されているかどうかを指しています。

「注意事項」
・施設を訪れる場合の参考にしていただくのは構いませんが、実際に訪れておきた事故等の責任は一切負いません。各自判断のうえ自己責任でお願いします。
・立入禁止区域等には絶対に入らないようにしましょう。

【風車めぐり】 第28弾 : 八竜風力発電所

シリーズでお届けする【風車めぐり】は、全国の風力発電所を訪れた記録を紹介するシリーズ。
どこか普段と違う不思議な雰囲気でいて、風が気持ち良い高台にあることの多い風力発電所
そんな風力発電所の様子や感想などをお届けします。

第28弾は、秋田県山本郡三種町にある、八竜風力発電所(はちりゅうふうりょくはつでんしょ)。

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風力発電所データ】
名前  : 八竜風力発電所
場所  : 秋田県山本郡三種町
規模  : 25.5MW (1.5MW x 17)
風車数 : 17基
営業開始: 2006年10月
見学設備: なし
駐車場 : なし* (釜谷浜海水浴場の駐車場)
接近  : 可
その他 : 釜谷浜海水浴場

【風車データ】
メーカー : REpower (ドイツ)
風車型式 : MD-77
単基出力 : 1.5MW
タワー高 : 65m (推定)
ローター径: 77m
受風方式 : アップウインド
増速機  : あり


【アクセス】
道路状況 : 未舗装路

地図の中心付近は、釜谷浜海水浴場の駐車場および風車の位置を示しています。
衛星画像表示に切り替えていただくとわかりやすいです。

秋田県の国道101号線、男鹿半島の北側のあたり、男鹿市三種町の境界付近の海沿いに17基の風車が1列に並んでいます。
一部は隣接する釜谷浜海水浴場の駐車場内に建っており、駐車場は無料で開放されているのでそこから見学できます。
また、駐車場から風車の真下に伸びる管理道にも入ることができ、風車の大きさを実感できます。
人や車が多くいるのでその対比でとても大きく見えます。

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この風力発電所の風車は、第10弾の北条砂丘風力発電所で紹介したものと同じ、ドイツREpower社のMD-77型が使われています。
角ばった流線型のナセルに、大きく入るMD77の文字が特徴的です。
ローター経は77mと特大なはずはないのですが、車や人がたくさんいるエリアにずらりと並んでいるせいか、ひときわ大きく感じます。

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秋田県の釜谷浜海水浴場のあるあたり、海岸沿いにそってきれいに1列に並んでいるのが八竜風力発電所です。
一部を除いて、綺麗に1列にならんでいるので、とても壮観です。
海水浴場から離れたエリアでは、ちょっとした草原、砂浜、海、空がいい具合に混じっており、最高の眺めになっています。
海水浴場の駐車場もとても広大なので、海水浴シーズンでも余裕を持って駐められるでしょう。

アルバム: [八竜風力発電所]
20160812 八竜風力発電所


*見学設備とは、説明用看板などが設けてあるか、見学のために近づけるようになっているかなど、見学者を受け入れる用意があるか、見学者が訪れる前提で発電所が整備されているかどうかを指しています。

「注意事項」
・施設を訪れる場合の参考にしていただくのは構いませんが、実際に訪れておきた事故等の責任は一切負いません。各自判断のうえ自己責任でお願いします。
・立入禁止区域等には絶対に入らないようにしましょう。

【風車めぐり】 第27弾 : 能代港第一風力発電所 / 能代港第二風力発電所

シリーズでお届けする【風車めぐり】は、全国の風力発電所を訪れた記録を紹介するシリーズ。
どこか普段と違う不思議な雰囲気でいて、風が気持ち良い高台にあることの多い風力発電所
そんな風力発電所の様子や感想などをお届けします。

第27弾は、秋田県能代市にある、能代港第一風力発電所 / 能代港第二風力発電所

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風力発電所データ】
名前  : 能代港第一風力発電所
場所  : 秋田県能代市
規模  : 1.99MW (1.99MW x 1)
風車数 : 1基
営業開始: 2013年12月
見学設備: なし
駐車場 : なし
接近  : 不可
その他 :

風力発電所データ】
名前  : 能代港第二風力発電所
場所  : 秋田県能代市
規模  : 1.99MW (1.99MW x 1)
風車数 : 1基
営業開始: 2013年12月
見学設備: あり
駐車場 : あり
接近  : 可
その他 : 展望タワー


【風車データ】
メーカー : エネルコン
風車型式 : E-82 E2
単基出力 : 1.99MW
タワー高 : 78m
ローター径: 82m
受風方式 : アップウインド
増速機  : なし

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【アクセス】
道路状況 : 舗装路

地図の中心付近は、はまなす展望台の駐車場付近を示しています。

秋田県北部にある能代港に、風車が2基立っています。
それぞれ能代港第一風力発電所/能代港第二風力発電所と1本ずつ分かれている構成になっています。
第一風力発電所の方は近づけませんが、第二風力発電所の方には、駐車場や公園、自由に入れる展望台が整備されていて、高い位置から風車を眺めることが出来ます。
また、風車の基礎の部分まで近づくことが出来、タワーの根本にはイベントで描かれた絵が貼られていました。

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この風力発電所は、エネルコンのE82-E2型風車が使われています。発電規模の関係か、1.99MW仕様になっています。

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能代港第二風力発電所

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能代港第一風力発電所

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秋田県能代市の港、能代港には現在2本の風車が立っています。
比較的大型の2MWクラスのエネルコンの風車が立っていますが、第二風力発電所の方には公園も整備されており、本当の真下まで近づくことができ、その迫力は満点です。
また、隣にある展望台から見れば、少しだけナセルに近づいた位置から見ることができ、これもまた風車の大きさを感じることができます。
展望台は時間内であれば自由に登ることが出来ますが、100段の階段を登る必要があります。

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展望台からは能代港第一風力発電所の風車も遠景で眺めることができ、港に建つ風車の様子がよくわかります。
これらの風車はこの能代港に直接運び込まれたようです。
また、今後の計画として周辺に2.3MWの風車が十数本建つ計画があるようで、港にはすでにエネルコンのものと思われる風車の部品がたくさん運び込まれていました。
ちなみに、この後に紹介する、八竜風力発電所の風車もこの能代港から運び込まれています。

アルバム: [能代港第一風力発電所 / 能代港第二風力発電所]
20160812 能代港第一・第二風力発電所


*見学設備とは、説明用看板などが設けてあるか、見学のために近づけるようになっているかなど、見学者を受け入れる用意があるか、見学者が訪れる前提で発電所が整備されているかどうかを指しています。

「注意事項」
・施設を訪れる場合の参考にしていただくのは構いませんが、実際に訪れておきた事故等の責任は一切負いません。各自判断のうえ自己責任でお願いします。
・立入禁止区域等には絶対に入らないようにしましょう。

【風車めぐり】 第26弾 : 深浦風力発電所

シリーズでお届けする【風車めぐり】は、全国の風力発電所を訪れた記録を紹介するシリーズ。
どこか普段と違う不思議な雰囲気でいて、風が気持ち良い高台にあることの多い風力発電所
そんな風力発電所の様子や感想などをお届けします。

第26弾は、青森県西津軽郡深浦町にある、深浦風力発電所

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風力発電所データ】
名前  : 深浦風力発電所
場所  : 青森県西津軽郡深浦町
規模  : 20.7MW (2.3MW x 9)
風車数 : 9基
営業開始: 2013年2月
見学設備: なし*
駐車場 : なし*
接近  : 可
その他 : 隣接するテーマパーク、ウェスパ椿山に風車見学を想定した展望台あり (2016年は展望台は休業中)

【風車データ】
メーカー : エネルコン
風車型式 : E-82 E2 (2.3MW)
単基出力 : 2.3MW
タワー高 : 78m (推定)
ローター径: 82m
受風方式 : アップウインド
増速機  : なし


【アクセス】
道路状況 : 舗装路 / 未舗装路

地図の中心付近は、風車の位置を示しています。
衛星画像表示に切り替えていただくとわかりやすいです。

青森県日本海沿いを走る国道101号線を、深浦町艫作(へなし)駅を少し北にいったあたりの交差点から農道に入って行くと、風車のあるエリアにたどり着けます。
黄金崎農場の付近なので、地図を参考に行くとよいでしょう。
また、風車は農地内にあるので、立ち入りは禁止されていませんが、関係者の邪魔にならないように注意しましょう。
また、地図にある「風車の丘白神展望台」は、国道101号線沿いにあるテーマパーク「ウェスパ椿山」の施設なので、ウェスパ椿山から専用のケーブルカーでのみアクセスできます。しかしながら、2016年シーズンはケーブルカーの運行及び展望台の営業を休止しているそうです。
来シーズン以降の営業は未定とのことで、設備の老朽化も目立っていたので、営業が再開される望みは薄いといったところでしょう。

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この風力発電所の風車は、過去に何度か紹介している、エネルコンの風車のうち国内に入ってきているものでも大型の、E-82 E2型が使われています。
その中でも発電容量の大きい、2.3MWタイプが使われているので、エネルコンの風車で国内で見られるものでは最大の部類に入るでしょう。
風車のスペック等を書いた看板や銘板は見つけられなかったので詳細は不明ですが、見たところタワーの高さは、E82のラインナップの中から推定するに78mのものと見られます。
営業開始も2013年と、比較的新しい風車が見られます。

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青森県日本海沿いの国道101号線を北進していると、黄金崎の丘の上あたりに大型の風車が並んでいるのが見られます。
黄金崎農場のある付近一帯の農地の中に、バラバラと風車が立っています。
丘陵地帯の広大な農地で、高台にあるので海も見渡せ、非常に景色のいいところにあります。
海、空、風車、土のコントラストが非常に印象的でした。
ウェスパ椿山の展望台が営業していなかったのは残念ですが、おみやげ等も購入できるので、立ち寄ってみて営業していれば訪れない手はありません。

アルバム: [深浦風力発電所]
20160812 深浦風力発電所


*見学設備とは、説明用看板などが設けてあるか、見学のために近づけるようになっているかなど、見学者を受け入れる用意があるか、見学者が訪れる前提で発電所が整備されているかどうかを指しています。

「注意事項」
・施設を訪れる場合の参考にしていただくのは構いませんが、実際に訪れておきた事故等の責任は一切負いません。各自判断のうえ自己責任でお願いします。
・立入禁止区域等には絶対に入らないようにしましょう。

【風車めぐり】 第25弾 : JEN胎内ウインドファーム

シリーズでお届けする【風車めぐり】は、全国の風力発電所を訪れた記録を紹介するシリーズ。
どこか普段と違う不思議な雰囲気でいて、風が気持ち良い高台にあることの多い風力発電所
そんな風力発電所の様子や感想などをお届けします。

第25弾は、新潟県胎内市にある、JEN胎内ウインドファーム。

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風力発電所データ】
名前  : JEN胎内ウインドファーム
場所  : 新潟県胎内市
規模  : 20MW (2MW x 10)
風車数 : 10基
見学設備: なし
駐車場 : なし* (海水浴場の駐車場あり)
接近  : 不可
その他 : 海水浴場隣接

【風車データ】
メーカー : 日立製作所
風車型式 : HTW 2.0-80
単基出力 : 2MW
タワー高 : 65m
ローター径: 80m
増速機  : あり


【アクセス】
道路状況 : 舗装路 / 未舗装路

地図の中心付近は、村松浜海水浴場の駐車場付近を示しています。

新潟県胎内市を走る国道113号線新発田市方面から進むと、ちょうど市境あたりに風車が並んでいます。
新発田市方面から胎内市に入ってすぐのところにある、セーブオン中条村松浜店のある交差点を海の方向へ進むと、村松浜海水浴場の駐車場があります。
風車の管理道は明確に立入禁止の表示やチェーンがされているので、立ち入ることはできませんが、海水浴場沿いの未舗装路を進むと比較的近くを走行できます。
村松浜海水浴場の駐車場は無料で開放されているので、そこに車を止めて、防波堤沿いを歩いて見学するとよいでしょう。

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この風力発電所の風車は、前回第24弾で紹介した御前崎風力発電所と同じ、ダウンウィンド型の風車が使われています。
銘板を確認できないので詳細はわかりませんが、外観上は御前崎風力発電所SUBARU 80/2.0とそっくりです。しかしこちらはメーカーが日立製作所となっています。
このあたりは日中は常に海からの風が吹いていたので、ダウンウィンド型の方が有利なのでしょう。

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新潟県新発田市付近の国道113号線を北へ向かって走っていると、たくさんの風車がみられます。
新発田市胎内市の市境付近にたくさんの風車がならんでいますが、市境を挟んで新発田市側のVestasの風車は、別の風力発電所のものです。
胎内市側のエネクスのロゴ入りで、Tainaiと名前の入っている風車が、JEN胎内ウインドファームの風車です。
すぐ隣のVestasの風車はアップウインド型なので、お互いの風車は逆向きで発電しています。
海沿いの防波堤の陸側にあり、日中は海からの吹き上げる風が吹いているので、ダウンウィンド型の風車が最適な立地のようです。

風力発電所から国道113号線を挟んだ反対側に温泉施設があり、入浴しながら風車を眺めることも出来ました。
もし見学に来られるのであれば、ひとっ風呂浴びてみるのもいいかもしれません。
公営の安い浴場のため、浴場内にシャンプーがありません。100円で買うことも出来ますが、気にされるのであれば持参しましょう。


*見学設備とは、説明用看板などが設けてあるか、見学のために近づけるようになっているかなど、見学者を受け入れる用意があるか、見学者が訪れる前提で発電所が整備されているかどうかを指しています。

「注意事項」
・施設を訪れる場合の参考にしていただくのは構いませんが、実際に訪れておきた事故等の責任は一切負いません。各自判断のうえ自己責任でお願いします。
・立入禁止区域等には絶対に入らないようにしましょう。

【風車めぐり】 第24弾 : 御前崎風力発電所

シリーズでお届けする【風車めぐり】は、全国の風力発電所を訪れた記録を紹介するシリーズ。
どこか普段と違う不思議な雰囲気でいて、風が気持ち良い高台にあることの多い風力発電所
そんな風力発電所の様子や感想などをお届けします。

第24弾は、静岡県御前崎市にある、御前崎風力発電所

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風力発電所データ】
名前  : 御前崎風力発電所
場所  : 静岡県御前崎市
規模  : 22MW (2MW x 11)
風車数 : 11基
見学設備: あり
駐車場 : あり
接近  : 可能
その他 : 公園

【風車データ】
メーカー : 富士重工業株式会社 / 日立製作所
風車型式 : SUBARU 80/2.0
単基出力 : 2MW
タワー高 : 80m
ローター径: 80m
増速機  : あり

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【アクセス】
道路状況 : 舗装路 / 未舗装路(一部悪路)

地図の中心付近は、簡単な公園と駐車場の整備されている風車の位置を示しています。

静岡県御前崎市を走る国道150号線にある、道の駅風のマルシェ御前崎から西のあたりに風車群がひろがっています。
地図に示した風車までは道が複雑なので、地図を参考にしてください。
また、地図に示した風車までは舗装路でいけますが、風車付近を移動する道路は凸凹の激しい未舗装路もあります。

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この風力発電所の風車の特徴はなんといってもダウンウィンド型であるということです。
比較的多くの風車が採用しているアップウィンド型は、ブレード面が風上を向き、ナセルが風下側にきますが、このダウンウィンド型の風車はブレード面が風下を向き、ナセルが風上を向きます。
これによるメリットは、ヨーコントロール(風車の向きの調整)が容易であることで、風に吹かれるがままに風車が向きを変えようとするので、ヨー調整機構が不要または少ない力で制御できます。
また、風車のブレード面は、タワーとの干渉を防ぐために下側をタワーから離して、傾けて取り付けられているのが一般的ですが、ダウンウィンド型の場合は風向きに対してブレード面が少し下を向くので、下からの吹きあげる風に対して発電効率がいい特徴があります。
逆にデメリットとして、風上側にナセルやタワーがきてしまうので、風の流れが乱され、発電効率の低下や騒音の原因になることがあるようです。

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静岡県の国道150号線を東へ向かって走っていると、たくさんの風車がみられます。
その中でも御前崎市にのあたりで、突然風車の向きが180度違うものがあるのに気づいた方はほとんどおられないと思います。
隣の遠州掛川風力発電所の風車はアップウィンド型、菊川を挟んで御前崎風力発電所の風車はダウンウィンド型となるので、風車の見かけ上の向きが180度逆になります。
なんとも不思議な光景ですが、これが風車の違いです。
風車の製造はこれまためずらしい、富士重工業株式会社と日立製作所の共同製造。風車名や銘板にはSUBARUの文字が入っていました。
この風車は運転風速が4mからで、この日は停止していました。
隣の遠州掛川風力発電所の風車は回転していた(おそらく発電はしていない状態)ので、起動風速は少し高めのようです。
この日の竜洋しおさい風力発電所風速計で3.5mと出ていたので微妙な差で止まっていたのでしょうか。
停止中も頻繁にヨーコントロールをしているアップウィンド型の風車に対して、ダウンウィンド型のこちらの風車は各機が微妙にバラバラの方向を向いていたのが面白かったです。これもダウンウィンド型の特徴でしょう。

すぐ隣同士の風力発電所で向きの違う風車が並んでおり、同時に見れる面白い風力発電所でした。


*見学設備とは、説明用看板などが設けてあるか、見学のために近づけるようになっているかなど、見学者を受け入れる用意があるか、見学者が訪れる前提で発電所が整備されているかどうかを指しています。

「注意事項」
・施設を訪れる場合の参考にしていただくのは構いませんが、実際に訪れておきた事故等の責任は一切負いません。各自判断のうえ自己責任でお願いします。
・立入禁止区域等には絶対に入らないようにしましょう。

【風車めぐり】 第23弾 : 浜野風力発電所

シリーズでお届けする【風車めぐり】は、全国の風力発電所を訪れた記録を紹介するシリーズ。
どこか普段と違う不思議な雰囲気でいて、風が気持ち良い高台にあることの多い風力発電所
そんな風力発電所の様子や感想などをお届けします。

第23弾は、静岡県掛川市にある、浜野風力発電所

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風力発電所データ】
名前  : 浜野風力発電所
場所  : 静岡県掛川市浜野
規模  : 1.99MW (1.99MW x 1)
風車数 : 1基
見学設備: なし
駐車場 : なし
接近  : 不可
その他 : 案内板

【風車データ】
メーカー : ENERCON (ドイツ)
風車型式 : E82-E2
単基出力 : 1.99MW
タワー高 : 78m
ローター径: 82m
増速機  : なし

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【アクセス】
道路状況 : 良好

地図の中心付近は、風車の位置を示しています。

静岡県掛川市を走る国道150号線の浜野東交差点を海方向に進むと丸栄コンクリート工業株式会社があり、その資材置場の中に風車が立っています。
立ち入りはできません。また資材置場の前の道路は駐車禁止になっています。

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先に紹介した遠州掛川風力発電所の風車群の中に浜野風力発電所の風車があります。
丸栄コンクリート工業株式会社との合同の運用で、遠州掛川風力発電所の先駆けとなった風力発電所です。
風車は遠州掛川風力発電所と同じく、エネルコンのE82が使われています。
企業の私有地の中にこれほど大きな風車が建てられているのは珍しく、圧倒されます。


*見学設備とは、説明用看板などが設けてあるか、見学のために近づけるようになっているかなど、見学者を受け入れる用意があるか、見学者が訪れる前提で発電所が整備されているかどうかを指しています。

「注意事項」
・施設を訪れる場合の参考にしていただくのは構いませんが、実際に訪れておきた事故等の責任は一切負いません。各自判断のうえ自己責任でお願いします。
・立入禁止区域等には絶対に入らないようにしましょう。
・民間企業の私有地にあります。周辺の道路等業務の妨げにならないように注意しましょう。