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【受験記】第一級総合無線通信士 (合格)

無線従事者資格である、第一級総合無線通信士を受験し、合格することができました。

はじめに読者の方々(もし居られれば)に謝らねばなりませんが、以前の記事の中で、これからの受験の過程を記事にしていこうと思う、などと書いておきながら一切記事にしませんでした。ごめんなさい。
言い訳をすると、不合格となれば到底そんなモチベーションも保てなかったことと、予想以上に練習に必死だった、この2点です。
今回の記事では主に電気通信術についてを述べます。
なお、この記事は私の受験した体験記です。言い切り形式で記述しますが、必ずしも正しいとは限りません。
最適な練習方法等はそれぞれ見つけてください。
また、受験会場により試験の執行方法に多少の違いがみられるようです。この体験記は名古屋会場のものです。


目次

「第一級総合無線通信士」とは

第一級総合無線通信士とはどんな資格か簡単に紹介します。
無線従事者資格の1つで、無線設備を操作するための資格です。
無線従事者資格の中には、大きく分けて2つの系統があり、そのうちの1つが技術系の資格、もう1つが通信系の資格です。
無線従事者資格の最高峰、といって差し支えありませんが、厳密に言えば、無線従事者資格の最高峰は2つあり、そのうちの通信系の資格の最高峰なのが、この第一級総合無線通信士です。
この資格があると何ができるかというと、一昔前は一例をあげると国際航路を結ぶ船舶の通信士として従事するために必要な資格でした。
それが現在は、もっと正確で簡単に遭難信号を発信するシステムが登場したことにより、モールス符号による通信が廃れてきたため、必要がなくなってしまいました。
現在の世の中に置いては、存在意義がよくわからない資格の一つと言えます。
それでも最高峰の資格として存在する以上、目指してみたかったのです。
合格率は令和2年度の統計によると、5.7%。難易度は高いです。


受験した条件

第一級陸上無線技術士の資格を保有していましたので、無線工学の基礎、無線工学A、無線工学Bは免除でした。
法規、地理、英語、電気通信術を受験しました。
合格まで計4回受験しました。


合格までに必要な時間

合格後に振り返ってみると、勉強・練習時間としては、無線工学の基礎、無線工学A、無線工学Bは免除であるという条件でも1~2年は必要という印象です。
法規・地理・英語で約3ヶ月、電気通信術はゼロから始めるならば1~2年ほど必要だと思います。
私は初めの方にどう練習を進めていいかよくわからず、結局計2年かかりました。
これから受験→合格を目指される方は、申し込み先行で走らず、まずは勉強・練習を始めることをおすすめします。
挑戦すると決めたらすぐ電気通信術の練習を始めてください。
練習を重ね、これならいけそうかも、と思った頃に受験申請をして、試験日までに磨き上げる、という行程でちょうど良いような気がします。
私は完全に申し込み先行でやってしまい、初回は前回書いた受験記のとおりです。
しかし、先に電気通信術以外の科目を片付けてしまって、電気通信術の本番の様子を知った上で電気通信術のみ集中して取り組めたのは良かった点でもあると思っています。

なお、無線工学の基礎、無線工学A、無線工学Bの免除を受ける条件としては、第一級陸上無線技術士の資格を保有している必要があります。
無線工学や数学に自信がある人以外は、工事担任者電気通信主任技術者→第一級陸上無線技術士という科目免除を駆使したルートが結果的に近道のような気がします。


用意したもの

一総通の受験は筆記だけではないので、練習や受験にいろいろなものが必要です。


写真はお受験セット。試験当日に会場に持ち込んだものです。

電鍵 (ハイモンド HK-808)

受験用の電鍵はハイモンドの HK-808を使用しました。
試験会場には電鍵が備え付けられているので必須ではありませんが、受験してみた感覚でいうとほぼ必須です。
ひたすら練習で使い込んで自分が慣れ親しんだ電鍵で精一杯の力を発揮してやっと合格レベルだと思います。
もちろん、どんな電鍵でも最良のパフォーマンスを発揮できるまで練習するのが理想ですが、試験合格を目標とするのであればそれはあまりにも遠回りです。
また、後述しますが、試験会場に設置してあるのはストレートキー(縦振れ電鍵)です。
私は、受験のために新品は、と尻込んで中古の電鍵を買いましたが、今となっては新品を買っておけばよかったと思いました。
受験後もアマチュア無線の趣味があれば使用できますし、毎日打ち込み、合格ともなれば相当な愛着が湧くものです。
私はストレートキーで受験を決めてしまいましたが、これから電信を始めるのであればエレキーパドルの方が良いのではと思います。


信号発生器 (jh4vaj氏頒布 TTCW03, TTCW05 モールス練習機)

電鍵だけでは音を出して練習することができないので、低周波発振器(人間が聞く音を出す装置)としてが必要です。
私は、jh4vaj氏が頒布されている、TTCW03を使用させていただきました。
使用できる電源電圧の幅も広く、安定した聞きやすい音で周波数調整もでき、まさに必要としていた低周波発振器でした。
このモールス練習機を知ったときはTTCW03を頒布されておりましたが、受験を重ねるうちにTTCW05を新たに頒布されたので、こちらも頒布頂いて練習に使用させていただきました。
送信練習ではほぼ最初から最後までずっとこのモールス練習機を活用させていただきました。
小型だったので試験会場にも持ち込んで、試験直前のウォーミングアップもできました。
ヘッドフォンを接続できるように改造の用意をされておられますので、ぜひ案内に従ってヘッドフォンを使用できるようにしておくことをおすすめします。
www.jh4vaj.com


電信練習用音源 (一般財団法人情報通信振興会 モールス通信練習用CD 一・二・三総通用)

一総通を目指す上で数少ない練習用音源の一つです。受験に際しては必ず用意するのがよいでしょう。
また、録音された電文が印刷物として附属しているので、電報形式の用紙に整形・印刷して送信練習にも活用しました。


ノート

まず符号を覚える段階では、欧文は普通A罫のノート、和文は方眼ノートを使用しました。
試験本番で解答用紙となる受信用紙のマス目は10mm方眼(推定)なので、10mm方眼のノートを使用しました。
方眼ノートは中央で綴じ部に沿って半分に裁断し、1ページずつバラバラにして使用しました。

本番に近い用紙の扱いになりますし、ページが浮くなどの無駄なストレスがありません。
合格までにそれぞれ20冊づつくらい使用したと思います。


受信用紙

試験本番では解答用紙になるもの。電報形式の受信用紙。
国家試験執行機関である日本無線協会のWebページ、受験案内>国家試験についてのFAQ のページでも公開されています。
国家試験についてのFAQ | 公益財団法人 日本無線協会

大量印刷環境のある人は、上記からPDFをダウンロードして大量印刷するとよいでしょう。

用紙サイズは本番はB5です。
なので練習用も可能な限りB5で用意したいところです。

印刷環境のない場合は、情報通信振興会オンラインショップで受信用紙が販売されていますので、家庭用プリンタで印刷するよりはこちらで購入するほうが安上がりになるのではないでしょうか。
情報通信振興会オンラインショップ / 電気通信術教材


私の場合は職場で国家試験の補助制度があったため、職場のコピー機なども使用できました。
そこで、日本無線協会が公開しているPDFを両面印刷して練習に使用しました。
合格までのトータルで言えば、両面印刷で600枚づつくらいは使用したと思います。
欧文についてはこのコピーで足りましたが、和文については1回の練習での使用枚数も多く、最終回の受験前には現職を退職することになり補助も受けられなくなったため情報通信振興会から購入した受信用紙を使用しました。

和文については、1通で3ページ使用するため、使用量が多くなります。
欧文はほとんどの場合1通で1ページ程度です。大きな字で書くと1通1ページで収まらなくなりますが、大きな文字は受信速度にも影響するので、1通1ページで収まるくらいの文字で書く練習がよいかと思います。


ヘッドフォン (ASHIDAVOX ST-90-05)

試験会場に設置があるので、必須ではありません。受験した感覚でも"あったほうがよい"レベルです。
ただし、試験当日は相当のプレッシャーがかかるため、少しでも"普段どおり"を再現するのが良いと思い、ここに挙げます。
試験では送信試験の時のみヘッドフォンを着用します。
受信の試験はラジカセから流れる音源を聞きます。
試験会場のヘッドフォンはあまりにもお粗末なものでした。
また、我が家の場合はあまりにも練習を繰り返したので家族がモールス符号の幻聴を引き起こしました。
そうならないためにも、家族がいる場合は練習時はヘッドフォンを使ったほうが良いかもしれません。
注意点としては、受信の試験はラジカセで行われます。ヘッドフォンを使ったほうが若干受信しやすい傾向にあるので、時々はスピーカーでも練習するようにしましょう。

使用したヘッドフォンは、アシダ音響のST-90-05。無線機を使ったことある方ならほぼお世話になっているかと思いますが、無線機メーカーオプションになっているイヤホンマイクなどの製造元が製造するヘッドフォンです。横断歩道のぴよぴよなんかも、この会社です。
軽さ、着け心地、音質どれもとてもよいスグレモノです。
現在人気商品となったため価格が高騰しています。購入時には注意が必要です。


筆記用具 (セーラー万年筆 プロフィット ブラックラスター万年筆)

速く・長時間書きやすく、安定して筆記できる筆記用具をおすすめします。
筆記用具の種類を問わずまずは自分のお気に入りを見つけることです。
試験本番では、赤色以外ならあらゆる筆記用具を使用可能で、ボールペン、万年筆も許可されます。
私は万年筆を使用しました。
万年筆が好きだったことが一番大きいですが、長時間筆記での疲れや、インクのかすれが起きにくいなど考慮しました。
はじめに使用したのはセーラー万年筆のプロフィットジュニアですが、途中でセーラー万年筆のプロフィットブラックラスター万年筆に切り替えました。
ブラックラスター万年筆は重心が低く速くたくさん書く用途に向けた万年筆で、まさにその用途にぴったりでとても使用感がよかったです。
ただし比較的高価な万年筆のため、万年筆が好きな方以外には到底おすすめできません。
(万年筆が好きな方は手を出す口実となるチャンスですよ!)
ともあれ、自分にあった筆記用具を見つけるのが第一です。
シャープペンシルに関してですが、普段から芯をよく折る人は避けたほうが無難です。
最初に繰り出した量で十分に1通受信ができる筆記量ですが、受信電文の途中で芯が折れると大量減点間違いなしです。
本番は、緊張とプレッシャーで指先に普段より力が入ります。


CWインベーダー II (JQ1SRN タケ氏 頒布)

JQ1SRN タケ氏が開発されたCWを使ったゲームの組み立てキットです。
モールス符号を覚え始めの段階で、モチベーションの維持と符号の打鍵に慣れるという点でとてもありがたい存在でした。
組み立ても、組み立てた後も良い息抜きになり、面白い作品でした。
project59.blog.fc2.com


ストレートキーか、エレキーパドルか

試験本番は自分の持ち込んだ電鍵を使用することができ、エレキー(w/パドル)の使用も許されています。(メモリーキーヤーはもちろんNG)
結論から言うと、電信の経験ゼロから受験にむけて電鍵操作の練習始めるのであればよほどの理由がない限りエレキーパドルをおすすめします。
短点の連続、長点の連続、それらの繰り返しは自動で送出され、習得も速く、ミスが少なく抑えられます。
電気通信術は減点方式で採点されるため、符号の誤りは点数に大きく影響します。
そのため、ミスをできるだけ少なくするために、エレキーパドルを使用することをおすすめします。
私はストレートキーで受験してしまいました。
試験もなんとかストレートキーで合格しましたが、本番もエレキーパドルでは起こり得なかったようなミスを連発しましたし、減点も多かったでしょう。
受験対策開始時は、せっかくモールス電信を習得するなら完全手動の基本を覚えなくっちゃ、なんて甘く考えていました。
ストレートキーの場合は特に短点の連続を失敗しやすく、ある程度送信できる状態から試験合格レベルに磨き上げるのに相当な労力を要しました。
また、受験後にアマチュア無線のCWをやってみたい、なんて考えている場合も、主流はエレキーパドルですので、こちらで練習しておいたほうが後々役に立つことも多いでしょう。
ストレートキーを選ぶ理由は、ほとんどロマンです。(大きすぎる3文字なんですけどね。)


用意したけど必要ではなかったもの

練習専用の電鍵 (ハイモンド TC-701)

練習にだけ使う電鍵という意味ではなく、練習だけの用途向きの電鍵という意味です。
ハイモンド TC-701は発振器内蔵の練習専用電鍵で、乾電池をつなぐだけで操作すると音が出ます。
ただし、一総通受験レベルの打鍵速度には到底対応できるものではなく、一総通受験練習用には購入すべきではないと思います。


利用させていただいたツール

情報や練習手段、実技試験の練習ツールがほとんど出回っていないこの試験において、これらのツールを開発、無償で配布されている方々がおられます。
本当に心強く、これらのツールなしでは合格することが不可能だったことでしょう。
どのツールも本当に素晴らしく、これらのツールのおかげで効率よく、深い練習をすすめることができました。
それぞれ得意分野がありますので、それぞれうまく活用させていただいて練習をすすめると良いと思います。
感謝を込めて、下記に紹介されていただきます。

A1A Breaker (S. Yamase ja7uhv 氏)

テキスト欄に打ち込んだ文字列をモールス符号として出力してくれるPCソフトです。
それだけではなく、総合通信士の試験形式に近い電報文を生成する機能など、とても多機能です。
速度調整など微調整が充実していますので、符号を覚える初期の段階から活用できます。
符号を覚える段階から、電報形式の繰り返し練習まで、ずっとお世話になったソフトです。
このソフトはヘルプページがとても充実しており、受験の参考になる事柄もまとめられていますので、ソフトをインストールしたらまずはヘルプファイルを熟読することをおすすめします。
hp.vector.co.jp


DitDah Apps モールス練習アプリ (JI1JDI 氏)

ブラウザ上で動作するインストール不要のモールス練習アプリ群です。
スマートフォンのブラウザでも動作しました。
私の場合は、特に、符号そのものを一通り覚えた後、刷り込みの練習に「モールス練習帳」を活用させていただきました。
操作も簡単で、ブラウザ上で利用できる手軽さがとてもありがたかったです。
区切りなしのランダムな文字列を生成してひたすら書き取る練習は受信速度の向上に大きく役立ちました。
ditdah.jp


日替わり 通信術練習(モールス受信) (ソウヘイ JH1CFV 氏)

ほぼ本番形式と同じ電文で練習ができるWebアプリです。
私は受信の仕上げの練習で大きく活用させていただきました。
電気通信術受信の練習で一番困っていたことは、試験形式の電文の生成でした。
上記で紹介したA1A Breakerでもその機能はあるのですが、ソースが法令文章だったりして、先が予測できてしまうため、本番に即した練習になっているのか不安でした。
自分で電文を作ったところで、内容がわかっているのであまり練習になりません。
そんな中、日替わりで毎日4通電文を用意してもらえるということで、仕上げの練習にはなくてはならない存在でした。
cheb.sakura.ne.jp


1~3回目の受験

1回目の受験は、令和2年度9月期。
詳しい受験記は別で記事になっていますのでこちらを参照してください。
hermer.hatenablog.com

この回で、英語、地理、法規に合格し、残すは電気通信術となりました。
2、3回目の受験は電気通信術のみの受験となりました。

2回目の試験では、点数の開示請求をしてみたところ、送信は合格点まで到達していました。
受信の結果は、和文:0点、欧文暗語:56点、欧文普通語:22点と到底及ばない結果。
この結果をもとに、特に和文について練習を深めました。

3回目の試験。
送信は同じく合格点ではあるものの、点数がガクッと落ちました。
受信に集中するあまり送信の練習が疎かになっていました。
受信と送信の練習はやはり均等に進めていくべきです。
受信の結果は、和文:11点、欧文暗語:57点、欧文普通語:94点。
減点法の恐ろしさです。欧文普通語は習得できた感がありますが、和文に集中して練習したのにも関わらず依然として和文は全くダメです。


採点基準について理解する

電気通信術の採点方式について正しく理解していないと、練習深度を誤ります。
電気通信術の採点基準については、日本無線協会のページで公開されています。
採点は減点法で行われ、どれか1つでも30点を下回ると電気通信術自体が不合格になります。
また、合格点は送信・受信でそれぞれ210点です。平均70点以上の取得が必要です。
減点量は大まかにまとめると次の通りです。
(これ以外にも減点対象等があるため詳細は採点基準をしっかり確認してください。)

◆送信
 ・誤字・脱字・凡字 : 3点
 ・未送信 : 1点
◆受信
 ・誤字・凡字 : 3点
 ・脱字 : 1点

つまり、単純に考えると、2通受信する間に10字誤字を出した時点で一気に合格が危うくなります。
一総通の受信速度はかなり高速であるため、誤字10字あっという間に出てしまいます。
誤字だけではなく、脱字もそこそこ出てしまうため、相当な完成度まで仕上げる必要があるわけです。
この採点基準をしっかり頭に入れた上で練習を進めましょう。
この採点基準を含む国家試験の実施基準については、plus TK2S の 狭間タスク氏 (@JE1JGI) が詳細に解説されておりますので、とても参考になります。
私も大変参考にさせていただきました。
plustk2s.com


電気通信術の練習

私の場合、アマチュア無線の資格は持っていましたが、電信の経験はなく、一総通の受験のために新たにモールス符号を覚えるところからはじめました。

モールス符号を覚える前に 『符号は音感法で覚える』

電気通信術を始めるにあたって、後からでは取り返しのつかない重要事項です。
それは、モールス符号の覚え方をどうするか、です。
経験に基づく持論ですが、欧文、和文ともに必ず音感法で習得してください。
すでに符号を覚えている方はやり直すことは不可能だと思いますが、これから符号を覚える方は、必ず音感法で覚えはじめてください。
音感法とは、流れてくる符号音を記憶して、文字と結びつける方法です。
符号音は、よくある「ツー」と「ト」に置き換えることもやめてください。
流れてくる音を覚えてください。"ツートツート"ではありません。"ー・ー・"です。

モールス符号の覚え方にはいろいろあり、その一つに合調法、新合調法などがあります。
これは、「イ」=「イトー ( ・ー )」(合調法)、「ア」= 「ムーヨーリネーアー ( ーー・ーー )」(新合調法)、といった具合に、音の調子を日本語に置き換えて覚えるものです。
絶対にこの方法はおすすめしません。

どうしてここまで言うかといえば、私が新合調法で和文符号を覚えて相当苦労したからです。

合調法や新合調法そのものを否定しているわけではありません。
一総通の受験目的で覚える方法として適切ではない、と提案しているのです。
少し弁明すると、合調法や新合調法は符号を覚えるという意味では短期間で覚えることができ、画期的です。
ただし、高速の電文に対応するのに不向きなため、一総通受験を目的とする場合は避けたほうがよいでしょう。
例えば、「ア」という符号を覚えた後、記憶から呼び覚ます感覚を下記のように表現します。

音感法: ーー・ーー → 「ア」
新合調法: ーー・ーー → (ムーヨーリネーアー)→「ア」

音を聞いて符号を想起する段階で、覚えてた(新)合調法の語感が一度挟まります。
これが高速で次から次へと流れてくる電文を処理する過程において、相当な障害になります。
これを抱えたまま一総通の合格レベルまで受信速度を上げるのには、相当苦労しました。
ただし、音感法で和文の符号を習得するには、相当な時間と労力を要します。
途中で諦めたくなりますが、諦めないで音感法で覚えきってください。
練習の仕上げで必ず報われます。

符号を覚える

何はともあれ、符号を覚えなければなりません。
私が取り組んだ方法を以下に記します。

欧文

欧文の符号は、音感法で覚えました。
文字に視符号を組み合わせたイラストがあり、音を聞きながらこのイラストを眺める方法で符号を覚えました。
qrznow.com

結果的には、音を聞いた途端に文字が想起できるようになり、高速の電文でも対応できる結果となりました。
早く覚えられることができ、呼び出す段階においても速度が維持できたので、おすすめの覚え方です。
かならず音を聞くのとセットで学習を進めてください。

和文

和文の符号は、新合調法で覚えました。(おすすめしません)
新合調法はいわゆるツリー型の合調法で、
ム : ー
ヨ : ーー
リ : ーー・
ネ : ーー・ー
ア : ーー・ーー
これらの符号のうち、「ア」を覚えるのに「ムーヨーリネーアー」と唱えます。
そうするとその経過がすべてそれぞれの符号に対応している形となり、効率的に記憶できるというものです。
ただし呼び出す段階で「ムーヨーリネーアー」と唱え終わらないと「ア」の符号が想起されず、高速の電文には非常に不向きなので、おすすめしません。

なぜ私がこの方法で取り組んでしまったかというと、和文の符号を音感法で覚えるのにものすごい労力が必要だからです。
初めは音感法ではじめましたが、文字数も多く、欧文と同じ符号もあるため、なかなか覚わりませんでした。
そんな焦りからか、もっと効率的にまず符号を覚えなければ、と焦りこの方法を採用しましたが、結果としては後で一総通受験レベルの受信速度に鍛え上げるのにそれ以上の苦労をすることになりました。

また、欧文で紹介したものと同じようなイラストが出回っていますが、私の場合は和文はそのイラストでは覚えることができませんでした。
音数も多く、かなり無理があるものとなっていたからです。

合格した今でも、和文の符号を聞くと新合調法の音が抜けませんから、やり直しは効かないものと思われます。後悔しています。
残念ながら音感法を貫き通すことができず、音感法の練習ノウハウはありませんから、他に受験された方の受験記にて語られることを期待します。

符号を想起する訓練

ある程度符号を覚えたら、即座に符号が想起できるように訓練する必要があります。
これには、通勤や仕事の移動中にiPhoneに自作の音源を入れてひたすら聞くことを繰り返しました。
音源の内容は、

「・ー  ・ー   A, Alpha.」
↑これで1曲

「ーー・ーー  ーー・ーー   朝日のア」
↑これで1曲

というファイルを文字数分生成して、プレイリストにまとめ、ランダム再生していました。
移動中に聞く音源としては、最後の答えの部分は通話表にしておくことがおすすめです。
音声合成で作ったこともあり、A だけ、 ア だけ の状態だとそもそも答えが聞き取れない場合が多いです。


受信速度を上げる

一総通の電気通信術の試験はとても速い速度で送信されます。
聞こえてきた符号を即座に文字に落とせるよう、何度も繰り返し練習を進める必要があります。
この段階では、ランダムな文字列をひたすらノートに書き取るという練習をしました。
8割~9割程度書き取れるようになったら少し速度を上げる、という具合で徐々に速度を上げていきました。
100%とれたら次の速度へ、というのは効率が悪いように思います。本番も100%取れればよいですが、なかなかそうはいかないので。
先に紹介した、S. Yamase ja7uhv 氏の A1A Breaker 、JI1JDI 氏のDitDah Apps のうち、「モールス練習帳」を大いに活用させていただきました。


電報形式を覚える

試験に臨むには、符号を覚えるだけでは足りません。
試験では、実際に送られてきた「電報」を受信し紙に書き取る、または、紙に書かれた電報を送信する 形式で行われます。
電報は本文以外のいろいろな事項が決められた順番で送出され、特別な区切り符号が存在するので、それらを覚える必要があります。
こちらも同じく日本無線協会の試験に関するFAQの中で示されていますが、わかりにくいので図示してみました。
国家試験についてのFAQ | 公益財団法人 日本無線協会


なお、和文電報の場合、「種類」「特別取扱」「局内心得」はほぼ出題されていないようです。
ただし、ある場合に限る書いてあるので、念の為覚えておくと良いです。

額表を練習する

額表とは、電報の枠組みのことで、本文の前に送信される部分のことを言います。
練習を進めるうちに気づいてくることの一つなのですが、この額表がクセモノで、本文はうまく取れるのに額表がボロボロ、なんて壁に当たることになると思います。
額表は区切り符号を聞き落とすと一撃で不合格レベルの減点を招くので、よく練習しておくべきです。
先に紹介した、JI1JDI 氏のDitDah Apps のうち、「モールス練習帳(電報編)」は和文額表の練習に特化していて、とても練習になりました。

電報形式の練習をする

本文、額表が何となく取れるようになってきたら、電報形式の練習も進めましょう。
本番までには、十分すぎるほどに電報形式に慣れておく必要があります。
電報形式の練習では、先に紹介した ソウヘイ JH1CFV 氏 の 日替わり 通信術練習(モールス受信)が大いに役立ちました。

欧文の字体について

欧文の受信用紙の記入に際しては、ブロック体の大文字小文字、筆記体のどれを使ってもOKです。
筆記体を完全に体得している人は筆記体が最適だと思いますが、今から筆記体を実用レベルまで持っていくのは余計な労力となります。
私は初めはブロック体の大文字で書いていたのですが、大文字だとどうしても一総通の受信には苦しい筆記速度となってしまいました。
そこで途中で小文字に矯正し、なんとか試験を乗り切りました。


[和文] 文章予測を断ち切る

特に和文の場合ですが、本文が日本語で馴染みが深いため、どうしても受信している最中に電文を文章として理解してしまい、先を予測してしまうということが発生します。
これを断ち切るのはとても大変でした。
大変だった理由の一つは、先に述べたように私が和文の符号を新合調法で覚えてしまったことにもあります。
文字を想起するのに時間を要すので、想像と違った場合に切替が追いつかなくなるのです。
一度予測し始めてしまうと、想像と違った場面が即座に誤字となります。
和文に暗語の試験はありませんが、暗語を受信する練習も効果的かと思います。
符号を覚える段階で和文のランダム文字列の練習をしたと紹介しましたが、それの本番速度版の練習をするイメージです。
こればかりは感覚を文字に起こすのがとてもむずかしいので、自分なりの断ち切り方を模索してください。
この練習フェーズは最も苦しい期間の一つです。
がんばってください。


練習時に注意すること

受信速度

受信速度は、情報通信振興会のCDを参考にすると、下記の速度くらいになると思います。
和文 : 22WPM
欧文暗語 : 21WPM
欧文普通語 : 23WPM
受験してみた感覚では、本番の欧文普通語はもう少し遅い印象がありますが、CDより少し速い速度まで対応できるようにしておくとよいでしょう。
CDより速い速度で練習することは無意味ではなく、速度が下がる分には余裕が生まれて楽になります。

受信練習と送信練習の相関

これは私がハマった穴だったのですが、必ず受信と送信の練習は同時に進めるようにするとよいです。
詳しく文字にできませんが、受信と送信の練習はお互いに相関があります。
受信で養った感覚を送信で、送信で養った感覚を受信で、意識せずとも活用している節に気が付きました。
受信だけスランプに陥って全然上達せずに焦った時期がありましたが、抜け出したきっかけは諦めて送信練習を深めたことでした。
お互いにバランスを取りながら、両方均等に練習を進めていくことをおすすめします。

訂正を含めて練習する

送信練習は、とにかく丁寧に練習したほうが良いと思いました。
訂正は後回しにして、とにかくスムーズに進める練習をしたくなりがちですが、訂正符号を正しく打つことは減点を回避する上でとても重要です。
また、訂正符号を省略して練習すると、練習全体の質が下がります。
しっかり時間をかけて、焦らず、1ステップずつ着実に練習をすすめるべきです。

ストレートキーの握り方

万が一私のようにロマンを追い求めてストレートキーで受験することを決められたのなら、まずは正しい電鍵の握り方を徹底します。
私は自己流の構えで練習を進めてしまい、試験直前になって手くずれ(電鍵操作のスランプ)に陥ってしまい、慌てて握り方を矯正しました。

youtu.be
自己流の構えで練習しているときのよくない例です。

明らかに非効率な上に余計な時間がかかってしまって完成度の低い練習となってしまったので、まずはじめに正しい握り方をしっかり習得しておくべきです。
自己流で他に打ちやすい方法を見つけたとしても、浮気せずに基本に忠実に、これが近道だったなぁと振り返って思っています。
私が参考にしたストレートキーの握り方は、GHDキーの公開されている下記の動画です。
(UP2)モールス通信入門 第6章 縦振り、バグキー、複式キーの基本操作 - YouTube

ただし、ここで紹介されている接点間隔調整や重さ調整については、電鍵操作初期の段階では良いかもしれませんが、受験レベルの速度となると適切とは思えません。
練習を進め、慣れてきたら自分の好みの重さや接点間隔を見つけるとよいのではないでしょうか。

[ストレートキー] 送信試験の速度管理

ストレートキーで受験する場合、エレキーと違い、送信試験の速度管理は自分で行う必要があります。
試験時間は5分です。5分以内に2通(本番は2通目が少し短い傾向にありますが)送れる速度を体得しておきましょう。
なお、エレキーパドルを使う場合も、本番に対応できる速度設定を見つけておく必要があります。

毎日練習する

1時間以内でもよいので、毎日電気通信術に触れましょう。
今日は受信、明日は送信という具合でもよいので、少しずつでも電気通信術に触れておきましょう。
均等にやれと書きましたが、なにも日単位のことではなく、まんべんなく練習してねという意味です。
暗記してどうこうというものではなく、目と耳と脳と手の総合動作で成されるものなので、やり込んですぐ成果が出るものではありません。
毎日継続して電気通信術に触れておくことで、徐々に体得しているものであると強く実感しました。
15分でもいいので、できるだけ毎日電気通信術に触れましょう。
私もできるだけ毎日電気通信術にふれるようにしました。おかげで家族がモールス符号の幻聴を引き起こしました。家族のケアも忘れずに。


試験本番の様子

ここでは合格した回の試験当日の様子を紹介します。
私は名古屋会場での受験でした。

会場到着

説明開始時刻の1時間前くらいには会場周辺に到着し45~30分前に会場入りしました。
早すぎるかなとも思いましたが、会場設営はほぼ終わっていて、入室の案内をされましたので入室しました。
今回で4回目の電気通信術受験となりますが、前回までは自由席でしたが、今回は席指定でした。
人数の少なさに、試験開始前に自由に席を移動して良いということになりましたので、隣続きになっていた受験者の方が移動していました。
受験番号は2桁程度振り出されていましたが、これまでの4回とも電気通信術の受験人数は4人程度というところです。
あまりの難易度に棄権される方が多いのかと思いますが、経験のために受験されたほうがいいのではと個人的には思うところです。
話を戻して。
早めに会場入りできましたので、その間に精神の統一と調子をとるための送信練習を行いました。
電鍵と低周波発振器、ヘッドフォンを持ち込んでいましたので、それらを机に出して練習しました。
早く会場入りした理由の一つがこれで、ヘッドフォンがあるといえども電鍵をがちゃがちゃされては他の受験者の邪魔になるといけないと思い、早めに会場入りしたのでした。
おまじない程度のものなので欧文和文1回ずつ手短に練習し、残りの時間は会場に慣れて心を落ち着かせる時間に費やしました。
当日はとんでもなく緊張します。4回受験しても毎回ものすごい緊張です。焦る要素はできる限り排除しておいたほうが無難です。

試験説明

試験説明があります。私は4回目の受験だったのである程度勝手がわかっていましたが、しっかり聞いてください。
何しろ特殊な試験です。聞き逃すことのないように。

受験整理票の記入

マークシート形式の受験整理票に記入する必要があります。
受信をボールペンや万年筆で受験する場合でも、シャープペンシルや鉛筆は必ず持参しましょう。

音量の調整

ラジカセの音量調整があります。
ここで遠慮してはすべてが水の泡になる恐れがあるので、音量確認ではしっかりリアクションをし、聞こえにくかったらしっかり申し出ましょう。

外部の騒音

最近の試験では、新型コロナウイルス感染症対策として会場の窓が開放されています。
今回は試験問題の送信直前に窓が閉じられましたが、心配な場合は事前に本番中は閉めてもらえるか確認しておくとよいです。
万が一近くを救急車が通ったり、子供の騒ぎ超えが聞こえてきたりしたら大変です。

解答用紙(受信用紙)の配布

受信用紙が配られたら、受験番号や氏名、受験資格、ページ番号などを記入します。
説明をよく聞いて間違いないように記入しましょう。
Tipsですが、このときに受信用紙の角を軽くクセを付ける程度に曲げておくと、改ページのときにサッと次の用紙を取れて便利です。
解答用紙は無駄に汚しては行けないので、折れ線がつくほど折らないようにしましょう。

日々の練習は用紙の節約のためだいたい両面印刷の受信用紙でやると思います。
当日の解答用紙(受信用紙)は片面刷りのため、癖で裏返してしまいとても焦りました。
本番は用紙を裏返さないように、直前に意識しましょう。
また、新しい用紙、受信中の用紙、受信が終わった用紙を置く場所も決めておきましょう。
新しい用紙と間違えて受信が終わった用紙を取ってしまってもまた焦ります。

受信の試験

なんと言っても電気通信術の鬼門は受信です。
手が震えると思いますが、とにかく落ち着きます。
私の場合は、事前に「ここがコツ」と思ったことをメモっておき、開始直前に心のなかで唱えました。

・一拍置いて筆記
・書くより聞く方に意識を集中

この2点でした。
焦るがあまり符号の途中で早合点して筆記を初めてしまうと3点減点である誤字を大いに誘発します。
また、書くことに集中するあまり次の符号を聞き逃すという傾向に練習で気がついていました。
よってこの2点、直前に自分に言い聞かせるようにしました。

本番の練習部分

受信試験では、試験用の電文の前に練習用の電文がそれぞれ1通ずつ流れ、練習をすることができます。
練習だからとなめてかかるのではなく、自分の調子を整える最後のチャンスです。
本番同様本気で臨むべきです。


受話の試験

受信とのあまりの難易度の差に消化試合になりがちですが、集中力を欠かないようにしました。

受信・受話試験の終わり

受信受話の試験が終わると、受験番号に従って部屋移動を指示されます。
送信の試験会場である隣の部屋に移動して、まずは直接印刷電文の試験です。

直接印刷電文の試験

前回の受験記でも書きましたが、タイピングの試験です。
タイプミスをしても減点はありませんので、楽しんで受験しました。

送信の試験 (ストレートキーで受験)

まずは自分の持ち込んだ電鍵とヘッドフォンを接続します。
電鍵を持ち込む場合は、ワニ口クリップ付きの配線などを用意しておいて、汎用的に接続できる準備をしておきましょう。
続いて電鍵の調整と動作確認です。
時間制限はありませんので、十分に時間を書けてじっくり調整すべきです。焦る必要はありません。
次に、受験番号と氏名の打電です。いよいよ録音が始まります。
受験番号と氏名は間違えてもやり直せるので、落ち着いて調子を整えながら送信します。
続いて問題文が手渡され、内容を確認する時間があります。
通数、額表、署名など、予め目を通しておきましょう。
自分のタイミングで始めるように言われるので、十分心を落ち着かせて、試験に望みます。
HRHRに続いて、和文なら「・ー・ー・ー」、欧文なら「NR」を打電した瞬間から5分の計測が開始されます。
送信試験のコツですが、送信は未送信の減点が2字ごとに1点なので、多少時間に間に合わなくても即不合格レベルの失点にはなりません。
それよりも誤字や凡字を出してしまうと大打撃なので、普段よりも少し落ち着いてくらいのペースで良いと思います。
間違えた場合は訂正符号をしっかりと。しっかりと訂正符号で訂正していれば、思ったより減点が少ない感覚がありました。
間違っても訂正符号無しで突っ走る勝負に出ないように。
送信試験は試験官が目の前で採点しますので、採点表を見れば合格かどうかおおよその見当がつきます。

結果

上記は得点開示を受けたものです。
4回目の受験にしてようやく合格を勝ち取る事ができました。
和文の送信でミスを連発してしまい、合格点を均等割りした70点を下回ってしまいました。
反面、普通語は思ったよりよく出来たと思います。
受信の試験に関しては、和文はこんなものかなと言う印象ですが、欧文暗語に関してはこんなにミスをしたかな...という感想です。
もしかしたら、特定のアルファベットを判別のつきにくい文字で書いてしまったとか、そういうものかもしれません。
なんにせよ、本番で練習通りのパフォーマンスを発揮するのは至難の業なので、十分な練習をしておくと良いでしょう。


戦友たち

この試験の練習には少なくとも1~2年などと書きました。
おそらくモチベーションの維持には苦労するという言葉では済まされないほど苦労すると思います。
そんな中、モチベーションを保てた一番の理由は"戦友"がいた事です。
便利な世の中になったので、Web上を探せばどこかには同じく一総通合格を目指す方がおられるものです。
受験練習期間に同じく一総通を目指されている方がおられましたので、フォローして情報をもらっていました。
自分の知らない練習方法やツールを発信されており、効率良い練習の助けになるばかりか、練習を深めるモチベーションの維持に大きな影響を受けました。
自分の受験練習中に運良く同志を見つけられたのなら、コミュニケーションを取らずとも、フォローしているだけでも助かること請け合いでしょう。
もしできることなら、自分でも練習していることを発信していれば、思わぬ収穫があるかもしれません。
勝手に戦友認定していますが、狭間タスク(@JE1JGI)氏には大変感謝しています。


試験を終えて(雑記)

とにかく各種ツールの開発者様方には頭が上がりません。
何しろ情報・ツール・教材が少ないというか、ほぼない試験です。
もちろん自分でも相当な努力が必要ですが、それだけでは成し得ない合格でした。
そんな中ツールを開発し、無償公開していただいている方々には心から感謝しています。

また、先にこの試験に合格された方々の受験記も大変参考になりました。
こんなところでお礼を述べるのもなんですが、本当にありがとうございます。

試験勉強は毎日の仕事終わりの貴重な時間をつぎ込みます。
練習の辛さゆえ多少なり荒むこともあると思います。
家族がいればそれだけ接する時間も減ることになり、協力は不可欠といってもいいでしょう。
どうか感謝の心を忘れずに。

それから、前回の受験記はぜひとも読んでいただきたいですが、モールス符号を全く知らないところからでもなんとか合格にごぎつける事ができました。
これから一総通を目指される皆様はおそらく多少なりと無線に興味があり、ひょっとしたら電信の経験がおありかも。
そんなみなさまは私よりスタートラインがずっと先です。
きっとなし得ることができますので、諦めずに毎日がんばってください。
合格したとたんに上から目線なんて思われるでしょうが、少しでも励みになればと思いこのくそ長い記事に残します。
もし合格されたときは、受験記に残していただけると次に目指される方のとてもよい参考になると思います。何しろ情報の少ない試験ですから。

もしここまで読んでいただけたのであればそんなに嬉しいことはありません。
また、たくさんの祝福のコメントを頂きましたみなさまにも感謝しています。